北海道・夕張市で毎年開催されている「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」。この映画祭の事務局から受賞者に贈られる賞金などが支払われていなかったことがわかりました。
青木洋介記者)
「ゲストの到着を前に心待ちにしている市民がたくさんいらっしゃいます」。
「世界で一番、楽しい映画祭」を合言葉に毎年開かれている「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」。人気俳優らが夕張市を訪れ、映画ファンだけでなく市民からも親しまれているイベントです。
この映画祭が始まったのはバブル真っただ中の1990年。夕張市の財政破綻で一時は中止に追い込まれましたが、市民団体が協賛企業や募金を集めて2008年に復活し、「映画の街・夕張」を象徴するイベントとして33回の歴史を刻んできました。
中川宙大記者)
「町の通りには映画の看板がいたるところに設置されるなど、映画で町を盛り上げようとしているイベントですが、ある問題が浮上しました」。
去年の映画祭ではグランプリ受賞者に、賞金として長編30万円・短編20万円が支払われることになっていました。しかし、関係者によりますと短編部門などのグランプリに輝いた5人への賞金、合計60万円が支払われていないということです。
なぜ支払わないのか。映画祭の上田博和実行委員長はHTBの取材にこのようにコメントしました。
上田博和実行委員長)
「未払いに関しては2週間ほど前に聞いたばかり。事実を確認中で当事者には謝罪をして賞金を支払うつもり」。
しかし、映画祭の関係者は去年から未払いの話を聞いていたと話します。
実行委員会関係者)
「去年の秋冬に2023年の受賞者と交流を持つ機会があり賞金が未払いだと報告を受けた」、「何とかしないといけないと(会計)責任者に伝えた」。
賞金は実行委員会ではなく事務局から支払われることになっていましたが、関係者によりますと未払いの金は賞金だけでなく、映画祭で初上映となる作品に支払われる「制作支援金」も少なくとも8年前から支払われていないということです。
実行委員会関係者)
「常に金銭に関しては貧窮している状態でした」、「(創作者への)敬意が感じられないような状況だったと思うんです」。
こうした事態に市民からも落胆の声が相次ぎました。
夕張市民)
「残念ですね。すごく恥ずかしい」。
「決まりの通り支払うか、検証をしたうえでもう一度大々的に(映画祭を)やって欲しい」。
未払いの金は支払われるのでしょうか。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」は今年も開催される予定ですが、25日、当初の9月から10月に延期することが発表されています。
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